こんにちは。青山 天使のしふぉんです。
栗やお芋、かぼちゃ。秋はおいしい素材がたくさん並ぶ季節ですね。「シフォンケーキにも混ぜ込んでみたい」と思われる方も多いのではないでしょうか。
ところが、焼き上がって切ってみたら——具材がみんな型の底に沈んでいた。あるいは、具材のまわりにぽっかり穴があいていた。
お教室でも、よくご相談をいただく症状です。今日は、具材を混ぜ込むときに気をつけたいことをお伝えします。

具材が沈むのは、生地がゆるんでいるサイン
具材が底に沈んでしまうとき、原因として考えられるのは、最終生地(メレンゲと卵黄生地を合わせた生地)がゆるんでしまったことです。
生地がふわふわに仕上がっていれば、少し重さのある具材でも、沈まずに生地全体に散らばった状態で焼き上がります。大きめのチョコチップや黒豆、一口大のお餅などでも、混ぜ込むことができるんですよ。
つまり、「具材が重いから沈む」のではなく、「生地が具材を支えきれていない」ことが多いのです。
生地がゆるむ、よくある原因
まず、メレンゲそのものが強く、壊れにくくできあがっているかを確認してください。そのうえで、合わせ方によくある原因は次の3つです。
- ゴムベラで気泡をつぶしている:ヘラの面で生地を押さえ込んだり、生地を上から落としたりすると、気泡が壊れます
- 生地をうまくすくえていない:ボウルの底や縁の生地が残ると、混ざりムラを埋めようとして混ぜる回数が増えてしまいます
- 混ぜすぎ:生地がなじんだあとも混ぜ続けると、気泡が減ってゆるんでいきます
「底からすくって、返す」を丁寧に繰り返し、生地に艶が出てなじんだら混ぜ終わり、が目安です。

具材のまわりの穴は「水分・油分」から
もうひとつのお悩み、具材のまわりにできる穴。こちらは、具材に付いている水分や油分が原因です。
焼いている間に、具材の表面の水分や油分が溜まり、そこが空洞になってしまうことがあります。
- 具材の水気を残さないようにする
- 生地に加える前に、具材に小麦粉をまぶす
- シフォンケーキの具材は、水分・油分を多く含んでいないものがおすすめ
小麦粉をまぶさずに加えたり、水気が残ったままだったりすると、穴があきやすくなります。
具材を加えるタイミングは2通り
具材は、その種類によって、生地に加えるタイミングを変えます。
卵黄生地に加える
ドライフルーツなど、水分・油分をあまり含まない具材に向いています。卵黄生地にしっかり混ぜ込むと、きれいに加えられます。混ぜ込みが足りないと、具材のまわりに穴ができやすくなるので注意してくださいね。
最終生地に加える
サイズの大きい具材や、泡立て器で混ぜると崩れてしまう柔らかい具材は、最後の生地に加えます。油分の多い具材も、卵黄生地に入れると油分が溶け出してメレンゲを壊してしまうため、こちらのタイミングです。具材のまわりにお砂糖や水分が付いている場合は洗い流して水気をしっかり切り、小麦粉をまぶしてから、ゴムベラでやさしく混ぜ合わせます。
秋の素材で試してみるときは
栗の甘露煮のようにシロップをまとった具材や、蒸したお芋・かぼちゃのように水分を含む具材は、ここまでのポイントがそのまま当てはまります。
- 表面のシロップや水気をしっかり取る
- 小麦粉をまぶしてから加える
- 大きめ・柔らかめの具材は、最終生地にゴムベラでやさしく
そして何より、具材を支えられる、ふわふわの生地をつくること。これがいちばんの近道です。

真ん中が水っぽくなったら
具材を多めに混ぜ込むと、熱が通りにくくなり、焼き上がりの中心(筒のまわり)が水っぽくなることがあります。これは生地ではなく、オーブンの熱の通り方の問題です。
アルミホイルをかぶせるタイミングや予熱、焼き時間など、お使いのオーブンに合わせて少しずつ調整してみてください。
今日のまとめ
- 具材が沈むのは、生地がゆるんでいるサイン
- 合わせるときは、つぶさない・すくい残さない・混ぜすぎない
- 具材のまわりの穴は、水分・油分から。水気を取り、小麦粉をまぶす
- 具材の種類によって、卵黄生地か最終生地かを使い分ける
素材が変わっても、生地の状態が整っていれば、混ぜ込める具材の幅はぐんと広がります。素材に合わせて考え方を少しずつ変えていくことも、私たちがレッスンで大切にしていることのひとつです。秋の味覚のシフォンケーキ、ぜひ楽しんでみてくださいね。

